話し方教室で「楽より苦をとれ」?~職業は生きている事~

こんにちは
ゴールデンウィークも今日はいよいよ最終日。
皆さん、どのようにお過ごしになられましたでしょうか?
遊びつかれた方にとって、今日の雨は
体を休めるのにはうってつけでしょう。
どうぞ緑の雨の静けさに身を休め
明日への活力を養って下さいませね。

私は4日の日に主人と二人で、
横浜市で最高峰の山(といっても標高158メートル)
大丸山に登って参りました。
お陰様でお天気にも恵まれ
心地よい汗をかくことができました。

ゴールデンウィークということもあり
大勢の方がハイキングを楽しんでいらっしゃいました。
低山とはいいながらも、ひさしぶりに歩くと
「やっぱり山はいいな」と思いました。

「こんにちは」「お先にどうぞ」「ありがとうございます」
「こんにちは」「いいお天気ですね」
「ここから富士山が見えるんですよ」「今日は見えなくて残念ですね」
「いい景色ですね」「ほんと、いい景色ですね」
「あちらが八景島、その向こうが横須賀。ほら三浦半島もよく見えますよ」
これらはすべて、あの日私が見知らぬ方々と交わした会話。

途中の山道で交わした「こんにちは」の挨拶に至っては
数え切れないほど。
笑顔で返してくださる方。
先手の挨拶をしてくださる方。
小さなお子さんは皆、
可愛い笑顔を振りまいて手をふってくれたなぁ。

少なくてもぶっきらぼうな挨拶や、
ましてや無視なんていうのは
まったくと言っていいほどなかった。
細い山道だからね、譲り合いの気持ちも生まれるし、
「お互いがんばりましょうね」と言う気持ちの交換が
あの「こんにちは」の言葉に含まれているんだよね。

人にあまり会わない平日の2千メートル級の高い夏山に
過去、何度か登った経験があるけれど
さらにこの気持ちが顕著に表れるんだよね。

草木も無く日差しが背中にガンガンあたる山道もあれば
やたら「熊注意」の看板が出ていて
入山するのにためらうような山道もある。

岩がゴロゴロしている足を踏み外したら「ハイ、それまでヨ」
のような引き返したい気分になる鎖場や
這って歩きたくなるような、それこそ風がひと吹きしたら
まっさかさまに谷底に転げ落ちそうな
心まで細くなりそうな尾根道もある。
 
何度もくじけそうになり
前に進むのをためらいながらも
暑さと疲労で参りそうな体を助けてくれるのは
喉を潤してくれる清水の清らかさでもあるけれど
額を流れ落ちる汗にあたる一陣の風の心地よさでもあるけれど
それより何よりもたまに出会う人の
優しさや暖かい言葉かけだ。

「だいじょうぶですか?」
「もう少しで山頂ですよ」
「がんばりましょう」
「お気をつけて」
何度この言葉に勇気をもらっただろうか。

狭い山小屋にでも泊まろうものなら
たちまち旧知の仲になってしまうのは
ご経験のある方ならお解りいただけるだろう。

「どちらから、いらっしゃったのですか?」で始まって
「お夕食、皆さんでいただきましょうよ」のどなたかかの一声で
重いリュックに詰めてきたおにぎりやカップ麺を
見知らぬ同仕、にぎやかに輪になって食べたのは、
会津駒ケ岳の山頂の山小屋だったっけ。

「今夜は星がきれいですよ」その一言で
降るような星空を仰ぎ、
「うわっ、すごい。星の中に空があるみたい」
「流れ星の音なんか始めて聞いたわ」
「こんなたくさんの流れ星、見たの初めて」
「私も」と皆で童心に返って大はしゃぎ。
音を立てて飛び交う流星を首が痛くなるまで眺めたけれど
「ひとりっきりでは絶対眺めなかったろうな」と思うし
あれだけ楽しめなかったはず。

「おはようございます。4時半ですよ」
「寒いから毛布をかぶった方がいいですよ」
朝日を見ようと午前4時半に起きる約束は
昨夜寝る前に皆で相談しあって決めた事。

夜明けの山頂の空気は真夏でも凍るようだが、
澄み切った紫のグラデーションと
コバルトの雲海に抱かれるような光景は
独り占めしたい思いに駈られるが
やはり前夜の流れ星同様、皆で分かち合いたいという
気持ちの方が何百倍も勝るから、
こうして他人同士でも
互いが声掛け合って
寒さの中、立ちつくすのだと思う。

「コーヒーいかがですか?」
500ccの水が一本なんと1,000円もする貴重な水で
わざわざ皆さんの分まで作ってくださる
仏様のような方に会えるのも山の魅力の1つだ。
「ありがとうございます」「うわーっ、申し訳ありません」
「いいんですよ。皆さんと親しくさせていただいたお礼ですよ」
「こちらこそ、楽しませていただいてありがとうございます」
皆で心まで温まるようなコーヒーをすすりながら眺めた
燃えるような朝焼けを私は今でもありがたく思い出す。

「今日はどちらですか?」
「尾瀬の方へ参ります。おたく様はどちらまで」
「桧枝岐の温泉で今夜はゆっくりしようと思います」
「いいですねぇ」
「尾瀬も素晴らしいですよ。楽しんでらしてください」
「ありがとうございます。お気をつけて」
「そちらもお気をつけて。それじゃあ、お先です」
「お世話になりました」
「こちらこそ。ありがとうございました」

名残を惜しむように、手を振ってそれぞれが別れる
翌朝の情景も山小屋ならでは、
深い味わいがある別れの光景である。

「お気をつけて」の挨拶も
「お互い無事で下山しましょうね」と
あえて口にはしないけれど、
一歩間違えたら、命を落とす危険を孕んでいるからこそ
互いを、心底思いやる意味が込められた
都会での普段との生活とは又違う
「お気をつけて」という言葉になる。

日常とはかけ離れた
言葉と命と人が一点の曇りも無く
まっすぐに繋がる空間が山のような気がする。

山という限られた密度の高い空間だからこそ
人は純粋な気持ちになり、
純粋に人を思いやり、
純粋な言葉となって出てくるのだろう。

山を歩いていてカリカリ怒っている人に会ったこともないし、
いや、むしろ笑顔ばかりの人にしか会わないから、
又、山に行きたいと私は思うのかもしれない。

登山好きの人には、それぞれ山へ行く理由があるだろうが
少なくとも私は山登りの魅力の1つに「笑顔の人に会えるから」という
私だけのこっそり秘密にしておきたいような理由があるからかもしれない。

「2000メートルの山登りをします」なんて言うと
カッコいいかもしれないが、実際はヘロヘロ。

下山した後、疲れた足をさすりさすり
登った山の遥かな頂きを見ながら
「あーあ。又やっちゃったよ。
あんなとこ登って。何でこんなしんどい事、
好き好んでやるんだろうね。
ほんと私って馬鹿だわさ」って
毎回、毎回つぶやくんだけど、
翌年になるとそんな事
ころっと忘れて
又、「あーあしんど」の繰り返し。

なんか私の人生そのものによく似てる。
失敗しながら、「あーあまたやっちゃたよ」
ハロー話し方教室で、
先生がいつも言う
「苦と楽なら苦を取れ」
苦を取るのも楽じゃないよ。まったく。と
思いながら、楽を取れない私の性格ってなんなのさって
トホホ、自分でも恨めしい。

最後に今日「徹子の部屋」で
大好きな水谷豊さんが言っていらした「生きる哲学」を記して
今日のお話しを終わりにいたしますわね。

(私は男好き?でだんな様にはあきれられている。
他には、キム拓、田村正和、加山雄三、
桑田圭佑、矢沢永吉,渡哲也などなど
あげたらきりがないほどの男たらし?なのである。
ちなみに渋めが好み)
で、話しがすっかり逸れたけど
その水谷豊さんの「生きる哲学」とは
「歌手はパートで、俳優はアルバイト、本業は生きてる事」だって。
あーんカッコイイ。
しびれちゃう、こういう生き方。
だから私、伊藤蘭ちゃんになりたくなっちゃうのよ。
(なんだ。それは)

いよいよ、ゴールデンウィークも終わろうとしていますが、
皆様明日から又、がんばりましょう。

新型インフルエンザが世界各地で流行し始め
戦々恐々とした状況ですが、
幸い弱毒性で、タミフルやリレンザなどは
発症48時間以内なら効くそうですから
「おかしいな」と感じたら
慌てて病院に駆け込まず、
まずは保健所に電話相談してくださいとのことですので
落ち着いて冷静に行動いたしましょう。

そう言って、マスクを買いだめした私ってやっぱり
パニックを引き起こす女?かしらん。と言うか
苦より楽したい女?
(主人にいつも言われているの。
「あなたが大変だって言って、今まで一度だって大変だったためしがない」って)
あーあ。これじゃいつまでたっても伊藤蘭ちゃんにはなれないわね。
(やっぱり、なんだ。それは)

それでは皆様、
くれぐれもお体を大切になさってくださいましね。
ごきげんよう。

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