星に祈りを ~七人の戦士に捧ぐ~

空港のタラップから降りてきたものは、笑顔ではなく。

真っ白な布に包まれた棺だった。

がらんとした空港に並ぶ七つ棺の映像が

静かに映し出されている。

一切のアナウンスのないその映像が

ただただ悲しみだけを鮮明に浮き上がらせる。

棺に置かれる白い花束を私も一緒に捧げたい。

七人のそれぞれがこれまで歩んできた人生と、

突然奪われてしまった、これからさらに輝きを増すであったはずの

未来に思いを巡らすと、得も言われぬ慟哭に突き当たる。

本来なら任務を果たし終えた心地よい解放感と、やり遂げた誇りを胸に

このタラップを満面の笑顔と軽やかな足取りで降りるはずだった。

「はず」。

「はず」になってしまった、運命の残酷さを彼らに代わって呪いたい。

その一方ではのんきに「おなかすいたぁ」と揚げた天ぷらをつまみながら

ぼんやり画面を見て、それでも又慌ただしく夕食の支度に戻る

私の姿を彼らが見たらなんと思うだろうか?

亡くなった七人の方々に詫びたい気持ちでいっぱいになる。

思えば近年、沢山の企業戦士が海外での残虐なテロで、命を落とした。

ワールドトレードセンター然り、エジプトでの日揮の方々然り、

其の度に、怒りと悲しみとその残虐さに心が震え、打ちひしがれた。

「もう勘弁してくれ」それが本音だ。

こうしている合間にも、世界中でテロは繰り返され、

東シナ海ではきな臭い匂いが立ち込め、

ミサイル搭載機が緊急スクランブルを発信し続けている。

70数年前父と母が体験し、

子供達にはこの思いを絶対にさせまいと守り続けてきたものが

いとも簡単に崩されるのではないかと危惧する昨今である。

明日は七月七日の七夕様。

星のなってしまった七人に思いをはせ、静かなる世界を願いに懸けたいと思う。

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